MRCについて
ワイヤーを使わない橋正
MRCは主に就寝中に装着するワイヤーを使用しない矯正装置です。
使用方法
- ○トレーナー(マウスピース)を入れる。
- 起きている時に2時間と、就寝時に使用します。
- ○鼻で呼吸する
- 適切に顎が成長し、歯並びをきれいにします。
- ○その他
- 1: MFT(筋機能訓練)舌習癖の改善表情筋のトレーニングをします。
2: 1日5分の舌習癖改善のトレーニング表情筋のトレーニングをします。
治療開始年齢
5~1O歳くらい
治療目標
- ○ 鼻で呼吸する。
- ○ 安静時、飲み込む時舌は正しい位置に置く。
- ○ 適切な顎の成長を促し、歯並びをきれいにする。
この治療は継続するのが難しいので家族の協力が絶対に必要です。
発育期の矯正治療発育期の矯正治療
4人に3人の子供たちに歯列不正!
4人に3人の子供たちに歯列不正と顎の発育の問題があります。
なぜ、そんなにたくさんの子供たちが歯列不正を抱えているのでしょうか?
歯列不正の原因は口呼吸や異常嚥下等による口の周りの筋肉の間違った使い方です。
必ずしも遺伝とは限りません。
通常、歯列不正と顎の発育の不調和は、大きな歯と小さな顎のアンバランスによるもので、遺伝的な問題があるとの理由から治療を先延ばしにされることが多く見うけられます。またそればかりでなく、抜歯の可能性も増えてしまいます。
しかし、最近の研究では筋肉の機能の不正として知られている口呼吸・舌の癖・異常嚥下が顎の発育不良の真の原因として明らかになっています。
つまりアレルギーや喘息、長期間の指しゃぶり、哺乳瓶やおしゃぶりの使用、態癖、姿勢による結果として歯列不正が生まれます。 このように頬や舌、唇を含めたすべての筋肉の使い方は歯や顔の発育にとても大きな影響を与えます。
矯正治療の目標
ブラケットをつけることや抜歯だけが矯正治療の手段ではありません。
一般的に永久歯が萌出する6~8歳頃、歯列不正に気づくことが多いと思いますが、多くの歯科医はすべての永久歯が萌出し、顎の発育が終了するまで治療を待つことをすすめます。 そして、その結果ブラケット治療や小さな顎に大きな歯が萌えるスペースが足りないとの理由で抜歯の選択が増えてしまいます。
しかし、それだけが矯正治療の手段ではありません。
- ○治療目標
- 1: 口を閉じている
2: 舌はスポットと呼ばれる正しい位置にある
3: 鼻で呼吸する
これは正しい呼吸をするための条件です。 結果として生涯に渡る強い体を身につけることを可能にします。そして歯並びもきれいになり、顔の発育も良好になります。
筋機能訓練を取り入れた矯正治療
トレーナーは入れているだけでは治りません!
筋機能トレーニングが大切です!
当院では、子供たちの口の筋機能習癖改善のために、トレーナーの装着と口腔周囲筋のトレーニング、を行っています。トレーナーは歯を動かすためのものではありません。 改善された筋肉がきれいな歯並びを作っていくのです。トレーニングによる好ましい結果として、良好な顔の発育と遺伝発生的な全可能性を達成することができます。(つまり本来、誰でもきれいな歯並びになる遺伝子をもって生まれてきているのです。)
その他にも口腔周囲筋の機能の改善は、正しい呼吸をすることを可能にし、姿勢やアレルギーの問題を解決してくれます。早期に始めるほど子供たちは生涯に渡り、正しい口の筋機能習慣を身につけ、顎の成長ときれいな歯並び、顔の好ましい発育を得ることができるばかりでなく、正しい呼吸により病気にかかりにくい強い身体をつくることがきるでのです。
トレーナーはどのように働くの?
トレーナーは正しい舌の位置や、飲み込み方を習得するだけでなく鼻呼吸ができるように教えることができます。その結果改善された筋肉により、歯と顎の矯正を可能にしてくれます。自分の筋肉で歯や顎を矯正する装置です。
決して、トレーナーそのものが歯を動かし並べていくものではありません。改善された舌や頬の筋肉の機能は、歯をきれいに並べるだけではなく、顔面の正しい発育を誘導し、好ましい顔ぼうが得られます。さらに、抜歯やブラケット治療の必要性も減少させることができるのです。
なぜなら自分の筋肉が歯並びをきれいにしてくれます。
トレーナーを入れているだけでは治りません。
トレーニングされた自分の筋肉が歯並びを整えます。
トレーナーは治療の一部として最も重要ですが、すべてではありません。トレーナーの働きを助けるものとして、舌、口、呼吸のトレーニングがあります。 毎日のトレーナー装着時に実行することによって良好な治療結果を実現します。
この卜レーニンングは、勉強やスポーツ、ピアノのレッスンのように結果を得るためには毎日実行するという責任と粘り強さが要求されます。 今までの悪い習癖を完壁になくすことによって、よりよい発育と安定した結果が得られます。
わかりやすいトレーニングのステップを楽しみながら実行することにより予想以上の結果が得られるばかりでなく、この時期に根気強さを身につけ何かをやり遂げることはとても大切なことだと私たちは考えています。
不正咬合の種類
まず最初に、開口や上顎前突、下顎前突といった歯並びの不正について説明します。
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- 開咬
- 口を閉じても前歯に隙聞ができて岐み合わない状態。食べ物を噛み切るのが困難な方もいます。
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- 叢生
- 歯が重なり合って凸凹した状態の不正咬合。歯磨きがうまくできず虫歯や歯周病になることもあります。
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- 下顎前突(受け口)
- 下の前歯が極端に前方に出た状態。いわゆる反対咬合・受け口。
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- 上顎前突(出っ歯)
- 上の前歯が極端に前方に出た状態。いわゆる出っ歯。
これらの不正咬合は生まれつきでしょうか?
最近の研究では、その多くが口周りの筋肉が弱く、バランスが悪く、また舌の位置が悪かったり、舌の悪習癖があると起こりやすいと考えられるようになってきています。
MRCシステムは口腔周囲筋を鍛える口腔筋機能療法です!
固定式の矯正装置を付けなくても口腔筋機能訓練のみである程度改善することもあります。
矯正治療を成功させるためには口腔筋機能訓練の併用が必要な場合も多いのです。
具体的には、普段の舌は上顎についていて、唇は楽に閉じることができ、正しい嚥下 (のみこみ運動)、発音・発声をできるようにして上げることが口腔筋機能訓練の目的です。
口腔機能の悪習癖も不正咬合の要因です
歯並びの成長を阻害する口腔機能の悪習癖には以下のようなものがあります。
先にご案内したように悪習癖を改善することも口腔筋機能訓練の目的です。
口呼吸 | 不正咬合と顔面成長を悪化させる可能性が大いにあります。病原菌がのどの粘膜から直接取り組まれてしまうため、健康のためにも良いことではありません。 |
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舌癖 | 普段何もしていない時に、舌が常に歯に触れていたり押し付けている場合はこの癖に相当します。舌先は上の前歯のつけねの少し手前に当たっている状態が正しい位置です。たとえ小さな力でも舌の圧力によって歯並びは崩れてしまいます。 |
逆嚥下(舌突出嚥下) | 授乳中心の赤ちゃんは吸引型の飲み込み(乳児型嚥下)です。歯が生えてきて噛む食事ができるようになってくると、噛んだものを口の中で集めて飲み込む(成熟型嚥下)ようになります。しかし、子どもの中には乳児様嚥下から成熟型嚥下にスムーズに移行できない子もいます。逆嚥下は乳児様嚥下とも言い乳児型嚥下に似ており、頬や唇に部分的な強い力が加わるため歯並びの崩れに繋がります。 |